大納言小豆で炊いた「粒あん」☆全力糖分の亀山って知ってる?
初めに断っておくが、パンドラの箱を開けたのは、いつもの わからん謎深き料理ブロガーさんの一言「全力糖分、お願いします」というリクエスト。
その前に、
で記事にした通り、「粒あん」好きの私のうんちくから。。。
小豆と砂糖を原材料に作られるあんこは、大きく4種類に分類される。
「つぶあん」と「こしあん」はご存じだろう。説明の必要はないね。
「つぶしあん」、「小倉あん」こちらは、聞いたことはあっても、よく理解されてはいないかと思われる。
「つぶしあん」は、小豆を煮たものをすり潰して砂糖を混ぜ、練り上げたもの。食感はこしあんに近いのだが、「つぶあん」と「こしあん」の中間のようなあんこ。「つぶあん」を上手に炊けないとこうなることも。。。
「小倉あん」は、こしあんに蜜で煮た大納言小豆などの大粒の小豆を粒状のまま混ぜたあんこを小倉あんと呼ぶ。京都北西部の小倉山周辺で作られていた。
小倉あんというと、名古屋名物の小倉トーストが有名だが、老舗の和菓子店でない限り、正統の「小倉あん」はあまり見かけない。
そもそもの大納言小豆は、京都北西部の京丹波地方を産地とする大粒の小豆だが、単に大きさだけではなく、その名の由来通り、皮が破れにくい特徴がある。
煮たときに皮が破れる「腹切れ」しにくいことから、切腹しない官位の「大納言」の呼び名が付けられたほどだ。京都小倉山産の大納言小豆は入手困難だが、丹波産の大納言小豆を妻が送ってくれたので、大納言小豆だけで「粒あん」を炊き上げてみる。
ということでレシピです。
調理時間:約3時間
材料費 :1000円前後
材 料 (1人分)
大納言小豆 200g
上白糖 400g
なるとの塩 一つまみ
水 適量
作り方
1
普通は小豆と同量の砂糖ですが、今回は倍量の400g入ります。
ましてやグラニュー糖ではなく上白糖使うので、しつこいくらい甘くなります。
市場では、北海道十勝産の大納言小豆がほとんどですが、丹波産の大納言小豆は若干大きい気がする。
2
小豆はザルに入れ、擦らずにサッと洗って水気を切る。
厚手の大き目の鍋に水400mlと小豆を入れ、蓋をして強めの中火にかける。
沸騰したら蓋を取り、差し水(100ml)を加え、蓋をせずに茹でる。
差し水をして急冷すると、豆の芯まで湯が浸透しやすくなる。
3
再び沸騰したら、そのまま2分間ほど茹でて火を止める。ザルに揚げて流水でサッと洗う。
豆から出たアク、渋みを出して除く作業を「渋きり」という。
4
もう一度渋きりをする。鍋に水600mlを入れて豆を鍋に戻し、強めの中火にかける。沸騰したら、その都度少しずつ差し水をし、10分茹でる。
差し水を繰り返すので煮汁が増えます。大き目の鍋じゃないと悲惨な目にあいますね。
5
小豆のしわがのびたら火を止めてザルにあけ、流水でサッと洗う。
茹でる前の豆と比べると、1.5倍ほどに大きくなり、ふっくらしていることが分かる。
鍋に戻して水600mlを加え、蓋をして強めの中火にかける。沸騰してきたら弱めの中火にし、小豆が軽く躍るくらいの火加減で30分間茹でる。
常に小豆に水が被っているように様子を見て水を足しながら茹でる。小豆は触らない事!
6
時々、小豆が抵抗なく潰れるか茹で加減を確かめたら、小豆が躍らないよう、アルミホイルの落し蓋をし、ごく弱火で30分間、煮くずさないように注意して茹でる。この間、差し水はしない。
私はホットプレートを使います。
9
皮まで柔らかくなったら、ボウルでザルを受け、小豆をそっと揚げながら流水をかけ、冷ますと同時にアクなどを落とし、そっと水気を絞る。
10
鍋に移し、上白糖を加えて強めの火にかける。鍋底からヘラで大きく混ぜながら練り、塩一つまみを加えて混ぜる。
なるべく強めの火で手早く練るのがコツ。熱いあんがはねるので、火傷に注意!
好みの硬さになれば出来上がり。
冷めると少し硬くなるので、一歩手前で火を止めるといい。
おまけ
ここまでは、粒あんのレシピ。
亀山ってなに?
これ、
小倉山の南麓に位置する、亀山天皇の火葬塚を整備した公園(亀山公園)に由来する。
ここから見る小倉山を模して盛り付けた「あんこ」が亀山。
私の場合は勝手に、雪化粧(上白糖)の小倉山を模している。