料理の基本・裏技・豆知識☆イカの捌き方と下処理
今年は秋の味覚のサンマが高くて、まだ解凍物しか食べてない。近年、稀にみる不漁で、今年は新物を諦め得ざるを得ない。
先日、近所のスーパーの鮮魚売り場を覘くと、スルメイカが並んでいた。もう旬の時期はおしまいかと思っていたが、大きさもそこそこで、赤黒くて鮮度もいい奴がお手頃価格だったので購入した。
イカも3~4年前は不漁で、鮮魚売り場で見かけても高くて買えない時期があったことを思い出す。天候によるものか、近隣諸国の乱獲によるものかはさておき、ここ近年は安定して水揚げされていると聞き、ひとまず安心した。
世界的にはイカを食用とする国は少ない。「デビルフィッシュ」と忌み嫌う国さえある。世界中で獲れるイカの四割以上は日本人が食べているらしい。日本人にとってイカは身近にある食材だが、貝の仲間に近いことを知る人は少ない。
オウムガイやアンモナイトの中身を想像するとなるほどと思う。
そう思うと、「デビルフィッシュ」と忌み嫌う気持ちも解らなくもない。
と言うことで、レシピ の前にまずは捌いておく。
イカの捌き方には「開き」と「つぼ抜き」がありますが、今回はスルメイカを例にリングでも使えるように「つぼ抜き」で捌きます。「開き」の手順も解説だけ記載します。
調理時間:約10分
材料費 :300円前後
材 料 (1パイ、1人分)
スルメイカ 1パイ
粗塩(なるとの塩) 小さじ1
作り方
1
イカをサッと流水で軽く洗う。
2
指を胴の中に入れて軟骨にくっ付いてる内臓を外し取る。
内臓部分にある「ワタ」を破らないように注意!
「開き」で捌く時は、軟骨と反対側の胴をキッチンバサミで切り開く。
3
エンペラ部分と足を引っ張りながらゆっくり引き抜く。
胴の中を流水で濯ぎ洗っておく。
「開き」の場合は、胴を押えて足を持ち、反対方向に持ち上げると外れます。
4
内臓を取り出したら先ず、墨袋を取る。
うっかり破っちゃうと、大騒ぎになります。
5
胴の奥側から指で摘まんで持ち上げると簡単に取れます。
6
胴の内側にある軟骨を引き抜く。
7
引き抜いた軟骨。
8
胴の縁近くに2か所、ポツッと固い部分があるので、キッチンバサミで摘まみ切っておく。
9
内臓の食べれる「ワタ」は赤線の間の部分。
先の方の赤線部分を切り、左手で足側の赤線部分を摘まんで、ギリギリを切る。
10
切り口から「ワタ」が流れ出ないように摘まんで別容器に移す。
11
目の下側に包丁を入れて切り落とす。
12
切り口に丸い口の裏側があるので指をあててひっくり返す。
13
ひっくり返して足を開くと嘴が出てくるので、キッチンバサミで切り落とす。
14
切り落とした嘴。
15
手のひらに塩をして吸盤をこそげ落とすように塩揉みする。
流水で吸盤が残らないように洗い流す。
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足は2本ずつに切り分ける。
長い足は食感が良くないので、切り落す人もいますが、私は気にならないのでこのまま使います。
17
新鮮なイカなら皮付きのまま使うことが多いんですが、皮も剥いてみます。
胴の下側から皮を摘まんで剣先側へ引っ張てやると剥がせる。ラジオペンチを使ってもOK!
キッチンペーパーでもOK!
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エンペラ部分の皮も剥く。滑るのでキッチンペーパーが剥き易いかな?
ラジオペンチは力加減にコツが要りそう。
私は専らラジオペンチですが。。
勿論、ラジオペンチは、我が家の料理専用工具です。
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捌いたイカの各部位。
あとがき
美味しいペスカトーレが食べたい。お勧めのレシピは、アルゼンチン赤海老の頭の中の「ミソ」とイカの「ワタ」を使う。
お手軽ペスカトーレなら「シーフードミックス」だけど、「ワタ」は丸のイカを捌くしかないっしょ!
と言うことで。。。
水揚げ直後のスルメイカは透明ですが、時間の経過とともに赤茶色、さらに白っぽくなります。透明のイカはまず、「活け」でないと手に入りませんよね。
お店では、より、赤黒いものが新鮮なので選んでください。